社長のカラダ中に電気が走った！社内が劇的に変わった「あいホーム」の企業ブランディング

企業ブランディングを実施する上での”最優先事項”は何か？

かっこいいデザインのロゴを作ることやホームページを現代風に作りかえることでもなければ、社員の制服を流行りのブランドとコラボさせたりすることでもありません。ましてや、あの女優さんにCM出演してもらうことでもありません。それらは、確かにわかりやすく、ワクワクするし、華やかでテンションも上がります。しかし「ブランディングの最優先事項」となると話は違います。

ブランディングの最優先事項は、

「自らの会社の社会的な存在意義を言語化」して、経営戦略のど真ん中に据えること。

今回は、その「言語化」の力で社内の雰囲気と、業績の両方を改善し続けている「あいホーム」さんです。
宮城県富谷市にある「あいホーム」は、昭和34年創業の地場の住宅メーカーであり、今回のブランディングプロジェクトを思い立ったのは、3代目となる、若き伊藤 謙社長でした。佐賀県某所で開催された、ビジネスミーティングで、たまたまクロマニヨン代表：小柳の「企業ブランディング」セミナーを聞いて、「ブランディングなんて、大企業がやるものだと思っていました！」と言いながら、ご相談を受けたのを覚えています。

伊藤社長がブランディングの話を聞いて「カラダ中に電気が走った！」という理由

まず一つ目は、家を建てる・・・というのは、お客様にとっては非常に大きな人生の決断である。だからこそ、どこのメーカーも「いい商品」を当然売っているし、できるだけ安く良いものをと謳っている。だから、それだけの競争ではキリがないと感じていたこと。

そしてもう一つは、コロナ禍を機に導入した、社内のリモート中心での業務が、本質的なコミュニケーションの不足で、本来同社が持っていた良さが失われかけていると感じていたし、業績にもじわじわとその影響が現れていたこと。

そんな一連のモヤモヤを解決するには、企業ブランディング＝全社で、「あいホーム」が社会に何を寄与する会社なのか？をまず「言語化」することからスタートすることが、最も必要だ！と一瞬で感じた！というのが「電気が走った」ということだったそうです。このお話は、クロマニヨンとしても、非常に嬉しかったのは当然ですが、絶対に成功させなければ！と身が引き締まる想いでプロジェクトをスタートしました。

全社で生み出したスローガン「最高のホームをつくろう。」

伊藤社長と打ち合わせすべく、最初に本社にお邪魔した時に気づいたのは「多くの言葉」がすでにあったということでした。
事業継承されてきた企業には、創業者の想いが込められた言葉や、その時代その時代を乗り越えるべく作られた言葉が、いくつも存在していることは珍しくありません。

我々は、そうした言葉を「捨てる」のではなく、レガシーとして大切に保有しつつ、現代にふさわしい企業理念体系に整理し直すことをご提案し、実行させていただきました。

経営メンバー、キーマンの方々へのディープなインタビュー。
「問い」を吟味しつくした全社員アンケート。
そして、最高の雰囲気で開催した、全社員参加のワークショップ。

こうして感じた「あいホーム」社の雰囲気と、会社の未来や価値観、そこにつながる膨大な言葉をクロマニヨンに持ち帰り、魂で向き合いながら新しい企業理念のドラフトをご提案。その後、社長やプロジェクトの方々とやりとりを繰り返し、これからの「あいホーム」を支える新企業理念体系が完成しました。

そして、この新企業理念を一言で、合言葉として表現した「企業スローガン」がこれです。

「最高のホーム」の「ホーム」とは、住宅建設販売の会社として当然「ホーム＝家」ではありますが、この会社の皆さんが口を揃えて言われたこの会社の素晴らしさである「アットホーム」な雰囲気や「自分のホーム」としての安心感という意味を含み、さらには「ホーム＝地元：宮城県」という想いも含まれています。

（最前列中央が伊藤社長）

我々が、非常に嬉しく誇らしいのは、この言葉のおかげで会社の雰囲気が徐々に良くなっていき、そしてついには業績だけではなく、事業の発展や新しい提案などの重曹的な実力が大きくなっていると言う実感が社長にあるということなのです。

もちろん、企業理念は作っただけでは、自分で働きかけてはくれません。

この言葉を、どう活かしていくのか？この課題に真っ向勝負している、伊藤社長はその成功（の過程）を、一冊の本にまとめて発行されました。クロマニヨンも実名で出てまして、どんなやり取りの上にここまできたか？までも書いてあります（このコラムよりも、何倍も具体的に！！）。また、この理念やスローガンを使って、どんな工夫をされてきたのかも赤裸々にかかれているのがすごいです。

ご自分の会社のブランディングを考えられている方は、ぜひご一読ください^^

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Direction：金井隆太（CROMAGNON&Co.）
Copy Work：松田正志（文と絵）、金井隆太（CROMAGNON&Co.）
Producer：小柳俊郎（CROMAGNON&Co.）